トリミングサロン OCEAN DOG（オーシャンドッグ）(江田駅,トリミング・グルーミング)の特集記事

こんにちは！ネットラボ編集部ライターの池田あゆ里です。

このたび、ワンちゃんを飼っている方におすすめの「犬の整体」を見学してきました。「いったいどんなふうに行うの？」という方も多いと思うので、トリマーのお話や実際に見学してみた感想をお伝えしていきます！

犬の整体って？

今回見学させていただく、横浜市青葉区のトリミングサロン「OCEAN DOG」、穗積 夏海代表にお話を伺いました。穗積代表は2020年にドッグ整体の資格を取得されたそうです。

──犬の整体とは初めて聞きました。

「馴染みのない方が多いかもしれませんね。でも、犬も人間と同じように肩こりや身体の歪みがあるんです。犬の整体は身体の歪みを矯正し、本来の正しい関節の位置に整えることができるんですよ。今ではトリミングと整体をセットにして予約される飼い主さんも増えています」

──そうなんですね。犬の整体の資格を取得しようと思われたきっかけは何だったんですか？

「トリマーとして動物美容に携わる中で、まっすぐ立てない子や身体に触れると嫌がる子のことがずっと気になっていました。そんな矢先に犬の整体に出会い、スクールに通い始めたんです。学ぶ中で様々な犬を診ていくと、整体は大変効果があることがわかったので、当サロンでも犬の整体を始めることになりました」

整体は筋肉が緩むため、リラックス効果もあるそうです！　トリミングを嫌がるワンちゃんには、最初に整体を受けさせると良いかもしれませんね。お値段は60分5,000円。小型犬から大型犬まで施術可能とのことです。

ワンちゃんの歩き方をチェック！

今回は穗積代表の愛犬、とわちゃんをモデルに、一連の流れを見学しました。

まず、飼い主さんが問診票にワンちゃんの気になる症状、既往歴（これまでかかったことのある病気や手術の診療記録）などを記入します。

続いて広いスペースに移動し、ワンちゃんの歩く姿を動画撮影し、歩き方の癖や問題のある箇所を確認していきます。とわちゃんは老犬なので、動きやしぐさはゆっくりのんびり。それがとっても可愛いんです！　

──いったいどんなところをチェックされているのですか？

「足の歩幅やきちんと関節を使って歩いているかをチェックしています。あとは後ろ足で蹴る力も見ていますね」

──なるほど。

「犬は基本的に前足に重心があるので、肩に負担がかかりやすいのです。肩甲骨の角度は45度に傾いた状態が理想的なのですが、高齢になってくると90度くらいになってしまい、肩を脱臼する恐れがあります。歩幅の小さいワンちゃんは要注意ですね」

たしかに、とわちゃんの歩幅は小さくちょこちょこ歩きです。いざチェックすると歩き方の癖がよくわかるように感じました。

実際に犬の整体を体験！

いよいよ犬の整体です。穗積代表は床にマットを敷き、 とわちゃんの前足を前後に広げ始めました。これは何をしているのでしょうか？

「整体を始める前に、脚の可動域をチェックしています。筋肉の張りを見ながらどこまで触らせてくれるかも確認していますね」

揉まれ慣れていないワンちゃんも多いので、可動域を確認しながらコミュニケーションを取りつつ進めていくそうです。ちなみに、とわちゃんはのんびりとされるがままでした（笑） 

ここで私も、犬の整体を体験することになりました。

「自宅で行える簡単なマッサージを飼い主さんにお伝えすることもあります。私がサポートできるのは犬の生涯の中でほんの一瞬ですから、飼い主さんが専属のマッサージ師になるといいですよね」

穗積代表の指示に従いながら、とわちゃんにそっと触れてみます。嫌がられたどうしよう…と思いつつ、緊張の面持ちで臨みました。

まずは前足の脇下あたりをゆっくり揉んでいきます。それから胸の上部、ふくらはぎをゆっくり指圧。とわちゃんは心地よさそうにマッサージを受け入れてくれました。

すべてのマッサージを終えたところで、とわちゃんはすくっと立ち上がり、お手洗いに行くために歩き始めました。その歩き方は最初より軽やか！  整体の効果を感じました。

犬の整体師が増えることを願って

その後、穗積代表にお話を伺いました。

──とても気持ち良さそうでしたね。

「そうですね。整体を施すと犬は安心感を抱いてくれるのでトリミングもしやすいです。私自身も心穏やかに犬と向きあえますし、犬が楽しんでここに来てくれたら、飼い主さんも来店しやすくなると思います」

──犬の整体師がもっと増えたらいいと思われますか？

「思いますね。健康に見える犬たちでも、意外と背骨の歪みやコリがあることが多いんですよ。若いうちは気にならくても、歳を重ねたとき歩行が困難になってしまうこともあります。歩けなくなる前にしっかりとケアをする必要があります。

けれど、 “歳だからしょうがない…”と諦めている飼い主さんが案外多いんです。 獣医でさえそういった固定観念で犬を見ていることもあります。 そんな現状が変わるよう、犬の整体がもっと世の中に認知される事を願っています。

日々犬たちを見ていると、“歩きたい”という意志を感じます。自分の足で歩くということは、何よりも生きる活力になると思うので、これからも犬の一生をサポートしていきたいです」

見学して感じたこと

身体に異変があったとき、人間なら何かしら自分で行動することができますが、ワンちゃんは自分で治すことはできません。だからこそ、飼い主さんがしっかりとケアをしてあげる必要があるんですね。当たり前のことですが見過ごしていたなと感じました。

大切な愛犬が健康でいてくれたら、飼い主さんにとっても幸せなことですよね。たくさんのワンちゃんに、犬の整体を受けていただきたいと思いました。

穗積代表、とわちゃん、ありがとうございました！