YBC(Yokohama Bicultural Club)(センター北駅,キッズスクール)の特集記事

  • 楽しみながら異文化を学ぶ…?子どもたちの様子をのぞいて来ました!
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楽しみながら異文化を学ぶ…?子どもたちの様子をのぞいて来ました!

ネットラボ 管理者
ネットラボ 管理者

こんにちは!ネットラボ編集部です。

このたび、「異文化コミュニケーション」が身につく子ども向けレッスンを見学してきました。「どんなことをするの…?」と興味をもつ方も多いと思うので、さっそくレポートします!

「バイリンガル」ではなく「バイカルチャー」!?

今回見学させていただくのは、センター北駅近くの学童保育『コズミックジュニア』内に開設されている『横浜バイカルチャラルクラブ(YBC)』です。講師を務めるアメリカ人ディレクター・ALEX BATTEM(アレックス・バトン)さんにお話を伺いました。

――このクラブを設立したきっかけは何ですか?

「私は大学4年生のときに来日して以来、さまざまな場所で英語を教えながら、日本人や日本の文化に触れてきました。そうした中で痛感したのが、単に『言語』を学ぶのではなく、その国の『文化』も含めて理解することの大切さでした。」

――なるほど。それで「バイカルチャー」なのですね。

「子どもたちにはまず、自国の文化をよく理解し、自身のアイデンティティを確立してほしいと思います。そういった土台づくりをした上で異国の言語を学び、文化や風習まで理解することが大事なのです。もちろん、『バイカルチャー』と言っても2つの国に限りません。知っている国の数が増えるにつれて、子どもたちの知識や経験の幅も広がっていくはずです。」

――英語を話せるだけでは足りない、ということでしょうか?

「これからの時代、日本で暮らす外国人はますます増えていくでしょう。外国人がお隣に引っ越して来たり、同じ職場で働くことになったりするかもしれません。そうしたとき必要になるのは、流ちょうな英語を話すことでもなければ、『英検で○級を持っています』といった資格でもありません。それぞれに異なる文化で暮らしてきた外国人を受け入れ、お互いに尊重し合い、何か問題があれば力を合わせて解決できる力…。私は、それこそがこれからの時代を担う子どもたちが身につけるべきスキルだと考えています。」

――実際にどのような指導を行っているのですか?

「活動の中で取り上げる課題は、化学・文化・アート・音楽など多岐にわたります。私はアメリカ人ですから英語を話しますけれど、英語を教えることが本来の目的ではありません。日本の文化や異国の文化について、さまざまな角度から英語を使って教えている…というイメージでしょうか。」

――子どもたちも英語で話しているのですか?

「スペシャルゲストとして、スポーツや歴史などそれぞれの分野の専門家にお越しいただくことも多いのですが、その時は日本語中心の会話になることが少なくありません。ここで学ぶべきは『英語』ではなく、あくまでも『文化』ですから、子どもたちにも英会話を強制することはありません。」

――スペシャルゲストがいらっしゃるなんて、何だか楽しそうですね。

「例えば、日本の自然を学ぶ中で『竹』が登場したら、公園に行って実際に観察することもありますし、博物館に出かけることもあります。一方通行の教育ではなく、子どもたちの頭で考えたり、調べたり、絵に描いてみたりすることで知識を深め、記憶の奥深くに定着させます。」

――なるほど。きちんとした論理に基づいて指導なさっているのですね。

「とはいえ堅苦しいところは一つもなくて、まずは子どもたちに『楽しい』と思ってもらうことを大事にしています。学校を終えた後の活動のため、疲れている子もいますし、集中力が切れてしまっている子もいます。そのため、最初はちょっとしたゲームからスタートして、頭を切り替えてもらうようにしています。」

お話を聞いていくうちに、何だかこちらの方がワクワクしてきます。それでは実際に、子どもたちの様子をのぞいてみましょう!

ウォーミングアップ・ゲームでスイッチオン!

案内されたのは、大きな会議室のような広々としたスペースです。本日参加するお子さんは男子4人・女子2人、合計6人の子どもたちに対して講師を務めるのはお2人。どちらもイングリッシュスピーカーとのことで、この日の活動は英語で進められていきます。

子どもたちの様子を眺めていると、大きい子と小さい子が混ざっている模様。いつもこんな感じなのかな?と思い、質問してみました。

「対象年齢は小学1年生から6年生で、学童保育『コズミックジュニア』を利用している子もいれば、そうでない子もいます。いろいろな年齢の子どもが一緒に活動することにより、上の子は下の子の面倒をみるようになり、下の子は上の子をお手本のようにして、だんだんと出来ることが増えて行くんですよ。」

なるほど。自分とは異なる存在を受け入れ、共に活動する…まさに異文化コミュニケーションの第一歩という感じですね。

ふたたび子どもたちに目を向けると、ウォーミングアップ・ゲームの説明が始まりました。今日のゲームは何でしょう…?ネイティブスピーカーである先生の流れるような英語に必死に耳を傾けます。

まずは、6人の子どもを3人ずつ、2つのチームに分けます。そして聞こえてきたのが、

「I’ll say ball color, and he’ll say hoop color…」どうやら、アレックス先生が言う色のボールを選び、ミゲル先生が言う色のフープ(輪っか)の中に入る…というゲームのようです。1位になったチームは2ポイント獲得できるとのことで、子どもたちは大盛り上がりです。

子どもたちは次から次へとミッションをクリアし、10分ほどしてゲームが終了。私が伺ったのはクラブがスタートして1ヶ月ほどのタイミングでしたが、子どもたちみんなが先生の英語をきちんと理解しているのに驚きました。

日本古来の「Accessory(アクセサリー)」を学ぶ

この日のテーマは、Accessory。日本に古くから伝わる「アクセサリー」について学ぶようです。私は最初、先生の発音のよさにAccessoryがアクセサリーであると理解することができませんでした(笑)。きっと子どもたちも同じだと思うのですが、写真を見せながら話してくれるので、だんだんと理解が進んでいくのが分かります。

まずは、いま現在使われている「アクセサリー」から。ネクタイ・ネックレス・イヤリングなどの写真を見ているうち、子どもたちはハッキリと「アクセサリー」とは何かを認識します。

続いて、今よりずっと昔の日本で使われていたアクセサリー。いわゆる「装飾品」と言われる写真を見せながら、子どもたちそれぞれに「何に使われていたのかな?」と考えさせます。

自分の頭の中で考えを深めたら、次は2つのグループに分かれ、グループの中で意見をまとめていきます。相手を尊重し、たとえ異なる意見でも相手の話にしっかり耳を傾ける…。こうしてコミュニケーション力を高めていくのですね。

先生が紹介するアクセサリーの中には、江戸時代に小物入れとして使われていた「根付」も登場。今では大人でも知らないような「日本古来の伝統」に触れる…。子どもたちは、本当に貴重な時間を過ごしているなと思います。

プログラムの最後は、子どもたちが「自分ならこんなアクセサリーをつくりたい!」と考え、頭の中に思い浮かべた形を紙に描いて発表します。絵を描かせることには何か意味があるのでしょうか?先生に質問してみました。

「最近の報告では『紙にかくと知識がより定着する』ことが分かっており、私たちのクラブでも『絵を描く』という作業を積極的に取り入れています。」

子どもたち自身は特に意識することなく、楽しみながら自然と知識が身につき、さらに能力がアップするなんて嬉しいですね。

見学して感じたこと

少子高齢化が進む日本において、外国人の労働力は欠かせないものになっていくでしょう。それぞれに違った文化や習慣の中で育った外国人と私たち日本人。お互いを尊重し、異なる意見や考えを受け入れ、共に生活していくためにはどうしたらいいか…?

ちょっぴり重いテーマのように思われますが、このクラブで活動する子どもたちを見ていたら、きっと何事もなくクリアしてくるだろうと安心しました。自分のアイデンティティを大事にしつつ、相手の素晴らしさにも気づき、尊重する。私自身も見習いたいと思います。

アレックス先生、子どもたち、ありがとうございました!

INFORMATION

YBC(Yokohama Bicultural Club)
電話 045-482-7883 YBC(Yokohama Bicultural Club)
所在地 横浜市都筑区中川中央1-27-6イストアール2F(保育 コズミックジュニア内)
最寄駅 センター北駅 徒歩5分
駐車場 近隣にコインパーキング有
レッスン時間 火曜日16:00〜17:00
火曜日17:00〜18:00
毎週1回火曜コース、金曜コース
※火・金振替可
※1〜2ヶ月に1回、週末に野外イベント実施
休校日 日曜、祝日、年末年始
Web https://www.kidsfuture.jp/%E3%81%BE%E3%81%AA%E3%81%B3-%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96-ybc/
特徴 ●バイカルチャル ●バイカルチャー 

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