初めてのマッサージ体験
はり・きゅう・マッサージ。身体のあちこちが痛いけども、体験したことがない、という人も多いのでは。実は筆者もその1人。今回、『こころ港南はりきゅう治療院』の酒井 貴史 院長さんに初めての施術をお願いしました。
身体のバランスを整えていくことが重要
院長の酒井さんは専門学校で国家資格である鍼師・灸師・あんまマッサージ師の資格を取得後、横浜の治療院で修行をし、今から10年前にこちらで勤務されるようになったそうです。こちらは母体が不動産会社の『ミック』さんということですが、「不動産屋さんがマッサージをしているのは面白い」と思って勤め始めたのだそうです。
「基本的には身体のバランスを整える、ということを重視しています。人の身体は左右対称ですが、身体の使い方は左右対称、というわけではないんですね。右利き、左利きの違いはありますが、人の身体は左に体重が乗せやすくなっているんです」
確かに、そう言われてみればそうかもしれません。スポーツに当てはめてみれば、野球も左回りですし、陸上もそうですよね。
「無意識に使っていると、自然、使いやすいほうの筋肉が発達していきます。そうすると使いやすいほうに骨も引っ張られていき、骨が歪み、姿勢のゆがみが生じてくるのです」
そのバランスを整えてくださる、ということなんですね。
施術前には治療経験の有無、気になる場所はないか、などを問診票に記入し、それに基づいて酒井さんからカウンセリングを受けます。その後、今度は立ち上がって姿勢のチェックです。恥ずかしながら、私は結構な猫背でして(苦笑)。
「大抵の人は『まっすぐに立ってみてください』と言われても、実際はそうなってないことがほとんどです。染み付いた筋肉の働きが強すぎて、いわゆる『胸を張る』という姿勢をなかなかとれないものなんですね」と酒井さん。また私の場合、右の肩甲骨の位置が左に比べ、若干上がっているのが気になる点だそう。
では、いよいよ施術です!
リラクゼーションではなく、治療が目的
まずはうつ伏せの状態から。ここで、足の長さからチェックしていくのだそうです。
「腰の症状が強い方は、足の長さが左右で違っていることが多いんですね。拝見したところ、足の長さに違いは見られないので、腰回りの筋肉の緊張は、そこまでではないと思います」
さて、いよいよです。まずは左足の太ももから。何かを確かめるように押されていくのが感じられます。太ももから始まり、ふくらはぎ、臀部。続いて同様に、右足の太もも、ふくらはぎ、臀部と酒井さんの手が動いていきます。
「左に比べ、右のほうが張っていますね」
確かに、そう言われてみるとそう。「同じ力の入れ加減」なのだそうですが、右のほうが押されてる感を感じます。
そうこうしてるうちに、酒井さんの手は腰から背中(胸部)に。ここで初めて、思わずうめき声をあげてしまうような痛みを感じます。痛みというよりも、息が詰まってしまうような……。
「指でコリコリと押してるイメージですが、それほどの力は入れていません。どのくらいかというと、腰だとこのくらいですね」と酒井さん。確かに、押されている場所が少しが移っただけなのですが、全く違います。再び背中(胸部)に酒井さんの手が移っていくと、「あ……」(悶絶)。
「背骨自体が若干湾曲してしまっているような状態です。その周りの固まってしまっている筋肉をほぐし、正しい位置に戻していくのです。刺激が強く感じられる部分はその分、他と比べて固まってしまっている状態なんですね」
いわゆるリラクゼーションのマッサージとは違い、「あくまで治療を目的としている」ものですから、ある程度の痛みは伴います。施術中も細かく「大丈夫ですか?」と声をかけてくださるので、痛さ、苦しさは一瞬ですしね(笑)。
身体に正しい位置を癖づけていく
施術は30分と1時間の2つとなっていて、通常は30分を希望される方が多いようです。酒井さんの場合、患者さんが気になっている箇所だけを見ていくのではなく、「毎回、全身のポイントとなる部分を触っていき、その日に張っているところを中心に時間を割いていきます」ということ。
「今、触らせていただいている部分、初めに比べて感じ方はどうですか?」
確かに、そう言われてみれば、最初に受けた刺激(衝撃)に比べればずいぶんと違います。
「掛ける力は同じです。施術を加えたことで筋肉が柔らかくなり、過緊張がとれたことで、感じる痛みも少なくなってくるんですね」
ここで施術は肩から、そして首へ。「もう大丈夫」と思っていたところ、再び痛みが……。
「肩甲骨の“きわ”のところを押しています。痛みを感じることで余計に筋肉がギュッと緊張してしまうケースがありますから、時間をかけて調整していきますね」とのこと。
続いて、横向きになり、再び肩甲骨に。
「肩が“内”に入っている状態が癖になってしまっています。ですから、こうして肩甲骨を後ろに引くようなイメージで施術を加えていきます」
ほぐしてほぐして、さらに別の角度から刺激を入れていくことで、さらに動かしやすくしていくイメージでしょうか。
そして、 最後は仰向けに。ここで、背中の下、問題となっていた部分に硬い枕が差し込まれます。
「これを入れることで、身体に骨と筋肉の正しい癖づけをしていきます。指を添えているだけなのですが、過度に緊張が出てしまっている場所がありますから、これが頭痛の1つの原因になっているのかもしれません」
そう、私、頭痛持ちなんです。「これだけが原因とは限らない」というものの、身体の異常は、やはり身体に現れるんですね。
先生からメッセージ
施術が終了し、立ち上がって様子を見ていきます。
「右の肩甲骨の位置が、施術前より親指1本分くらい下がっていますね。背中ですからご自身ではわかりにくいところかもしれませんが、どうでしょう、先ほどより胸を張りやすくなっていませんか」
確かに。確かにそう。特別意識しているわけではないのですが、自然と胸が張り、自分の感覚としてもさっきよりまっすぐに立ててる気がします。
「過度な筋肉の緊張が解けたことで、最初に比べればすっと背を伸ばすことができていると思います。身体の癖というものは、なかなか抜けることができません。ですから、何度か施術を受けていただき、今の姿勢を普通に保てるようになることが、1つのゴールですね」
最後に、酒井さんからメッセージ。
「『こころ港南はりきゅう治療院』は訪問でのはり・きゅう・マッサージが主となります。訪問ではご高齢の方が多く、こうして来院されて施術を受ける方は全体の1割ほどになるでしょうか。何度か通院していただくことで、今日の状態はどうか、姿勢の使い方はどうか、といったことを自身で確かめていかれる方もいらっしゃいます。痛いところがある場合はもちろん、健康のバロメーターとしてご利用いただくのもいいかと思います」
INFORMATION
こころ港南はりきゅう治療院 | ||
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電話 | 0120-556-933 | |
所在地 | 横浜市磯子区洋光台3-36-21 ADビル洋光台 | |
最寄駅 |
洋光台駅 徒歩約10分
杉田駅 約2.2km 港南台駅 約2.6km |
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営業時間 | 9:00~18:00 | |
定休日 | 土曜・日曜 | |
支払方法 | 現金 | |
Web | https://www.319.jp/service_info/cocoro/ | |
特徴 | ●男性スタッフ ●女性スタッフ ●訪問治療 ●マッサージ |