ワキタ産婦人科(藤が丘駅,産婦人科)の特集記事

こんにちは！ネットラボの池田あゆ里です。
このたび、新型コロナウイルスの「抗体検査」を受けてきました。「抗体検査ってどういうものなの？」という方も多いと思うので、先生のお話や実際に受けてみての感想をお伝えしていきます！

抗体検査は無症状の方向け

今回体験させていただく、横浜市青葉区にあるワキタ産婦人科の脇田哲矢院長にお話を伺いました。

新型コロナウイルスの検査にはどんなものがありますか？　

「種類は3つあります。まずはPCR検査。今のところこれが新型コロナウイルスの主力の検査ですね。患者さんの鼻の穴から綿棒を入れて検体を採取します。最近では唾液で行う方法もあります。ただこの検査は、場所や機材や人材の十分な確保が必要なので、ぼくたちのような町の医院での取り扱いは難しいです。もし発熱などの症状を感じたら、保健所に連絡をしてPCR検査ができる総合病院等で診察を受けましょう。」「2つ目は抗原検査です。これは専用のキットを使って行う検査です。15分ほどですぐ結果が出るため普及が期待されていますが、PCR検査に比べてやや精度が劣ることや、市場に出回っているキットの数が十分ではないことから、現時点ではPCR検査の補助的な位置付けとなっています。そして、3つ目が抗体検査です。」

抗原検査と名前が似ていますが、どう違うのですか？

「PCR検査と抗原検査は、ウイルスそのものを検出する検査ですが、抗体検査はウイルスに感染した人の体内で作られた抗体を検出する検査です。その人が過去に感染した痕跡を探す、ということです。抗体検査は、現在の感染状況を調べる検査ではないため、新型コロナウイルス感染症の主流な検査とは言えませんが、PCR検査や抗原検査と違い、血液検査のため検体が扱いやすく、オペレーションがシンプルなことから、当院では、未知のウイルスに対して何も検査手段を持たないよりは、一つでもカードを持っていたいという気持ちで導入しています。」
「抗体」の有無を調べるだけなので、現在感染しているかどうかはわからないのですね。抗体検査は保険認可されていませんが、料金は4000円ほどだそうです。自費で行うなかでは手頃な価格だなと思いました。

実際に体験！

問診票を記入しながら、受付の方に「どんな方が受けに来られますか？」と尋ねてみました。
「里帰り出産を控えたご家族などが多いですね。帰省時に周囲に少しでも安心感を持ってもらいたい気持ちから、ひとつの手段として抗体検査を希望されるのではと思います。」

わたしも同じ立場なら、可能なかぎり自分の身体を調べておきたいと考えるでしょう。町の産婦人科で検査できるのは嬉しいですね。

その後、看護師さんに呼ばれ採血。わたしは注射が大の苦手なので緊張しましたが、意外とあっという間に終わりました。

その後看護師さんから、実際の検査キットを見せていただきました。15cmほどの細い板に、採取した血液と専用の試薬を垂らす仕組みだそうです。なかなか簡易的な方法だと思いました。板には「C、IgG、IgM」と書かれており、見方を伺いました。

「『C』だけに線が入ったら、過去感染した形跡が見受けられないことになります。『IgM』に線が出た場合は、過去数週間以内に感染していた可能性が高いことを示しています。『IgG』に線が出た場合は過去数年以内に感染した可能性があると考えられます。」

余談ではありますが、取材に同行したカメラマンは2週間前に熱がありました。「もしかしてコロナ？」と不安な気持ちで過ごしていたそうなので、脇田先生のご厚意で一緒に検査を受けさせてもらうことになりました。

結果がでるまで10分ほどということで、注射跡の絆創膏を手で押さえながら、待合室で待機しました。

その後、脇田先生に呼ばれ診察室へ。
さて、結果は・・・「陰性」！良かった～！カメラマンも同様に陰性で、安堵の表情を浮かべていました。

これからのコロナウイルスとの向き合い方

検査結果を受けた後、脇田院長にお話を伺いました。

こんなに簡単に検査を受けられるなんて驚きました。

「目安として気軽に受けられる検査ですね。ただ、結果の有用性が保証されているわけではないんです。日本医療メーカーの「シオノギ」が輸入している正式な検査ではありますが、検査結果がマイナスな人でも感染していなかったと断定はできないでしょう。」
「抗体検査は現時点で感染しているかどうかを調べることができないから、今後主流になりにくいとは思います。ほかにも新しい検査が生まれる可能性も視野に入れて、町の医院としてできうる限り取り組んでいきます。」

個人で抗体検査のキットを購入することもできるんですか？

「ご自身でキットを購入することもできますが、医師の診断結果を受けずに自己判断するのはおすすめしません。採取する血の量も一滴というわけにはいかないので、やはり病院で受けた方がいいですね。」

これからのコロナウイルスにどう向き合っていけば良いでしょうか？

「新型コロナウイルスが流行する以前は、少し熱っぽくても体温を計らない方が多かったでしょう。しかしまだまだ未知のウイルスなので、日頃の体調を確認することが必要です。マスクや手洗い、うがい、ソーシャルディスタンスを保つこと、そして異常を感じたらすぐに診察を受けましょう。」

実際に受けてみて
「あの時の体調不良はもしや？」「子どもを授かりたいけど、過去に感染していたかどうか心配」と不安を感じている方には受ける価値があるなと感じました。

わたしは感染した形跡がないとわかり、気をつけて生活していたことが報われたような気持ちになりました。また実際に検査を受けることで、コロナウイルスがわたしたちの生活の近くにあるのだと改めて感じました。

これからも正しい知識を増やし、気を引き締めて感染を予防していきたいと思います！

※2021年6月現在、同クリニックでは抗体検査の取り扱いをしておりません。
PCR検査が普及したため、実施する検査を切り替えています。ご了承ください。