オグラ歯科医院(天王町駅,歯科)の特集記事

こんにちは！編集部です。

「虫歯の治療」と聞いて、何を思い浮かべますか。保険の銀歯？ 最近ですと、セラミックやジルコニアといったワードも一般的となりました。失った歯をどう補うか。「出来れば、銀歯より白いほうが」と望む方にとって「ダイレクトボンディング」は、新しい選択肢といえるでしょう。「ダイレクトボンディング」の治療を長年手がけ、その技術の普及にも努めてきた『オグラ歯科医院』の小倉充先生にお話を伺ってきました。

ダイレクトボンディングとは

──そもそも「ダイレクトボンディング」とはどのような治療法でしょうか。 

「ダイレクトボンディングは、セラミックの含有量が多いペースト状の樹脂をお口の中で直接盛り、“歯”を作りあげる治療法です。主に小さな虫歯の部分を削り取り、その部分に人工物を詰めるといったケースで適用となります。この樹脂をレジンと言いますが、保険適用のものとそうでないものがあります。」

──保険適用と自費診療との違いについて教えてください。

「保険適用とそうでないものとの違いは、樹脂に含まれるセラミック含有量の違いです。硬さを出すため、セラミックの粉末がナノ単位で入っているのですが、その含有量が全く違うんですね。自費扱いのそれは含有量が多いため、セラミックに近い硬度を持ちます。」

「特に奥歯の場合、保険のレジンでは、噛んだり、噛み合わせによってすぐにすり減ってしまいます。その点、自費扱いのレジンは耐摩耗性に優れる上、変色も少ないというメリットがあるのです。」

歯科医師の技術力が問われる治療法

──小倉先生が行うダイレクトボンディングはどのようなものなのでしょうか。 

「一般的に、小さな溝の虫歯は、歯を削って型を取り、歯科技工士に依頼して補綴物を製作します。保険の銀歯は別として、“白い歯”をお望みであれば、溝の形態や色調を歯科技工士に伝え、それを元に歯科技工士が補綴物を製作するわけです。今はデジタルカメラがありますから、デジタルのデータを送ることで、補綴物の製作は以前より容易になったと言えるでしょう。ダイレクトボンディングの場合、歯科技工士が行う一連の仕事をすべてお口の中で1日で完結させることになります。実際には、溝の長さや深さ、形によってレジンの盛り方や何もかもが違ってきます。それを踏まえているかいないかで結果に大きく差が出ることになりますので、歯科医師の技術力が問われます。」

──先生のもとには、この地域だけではなく、全国から患者さんがいらっしゃるそうですね。

「そうですね。もちろんこの地域からも患者さんは来院されていますが、ダイレクトボンディングをお望みの方については、遠方からお越しくださる方が大半という状況です。最も遠いのが、海を越えてはるばるアメリカからという方。日本でも大阪などの関西圏から毎月来院されるという患者さんもいらっしゃいました。当院のホームページなどをご覧になり、その評判を見込んで来てくださっているのだと思います。」

ダイレクトボンディングに力を入れるようになった理由

──なぜダイレクトボンディングに注力されるようになったのでしょうか。 

「主に見た目の問題で、保険の銀歯より白い歯を望まれる方が多くなったことが1つ。それから、失った歯を部分的に補修するのであれば、セラミックやジルコニアを使ったインレーがありますが、インレーは強度を保つため、歯を削る量が増える傾向にあります。その点、レジン充填は虫歯の部分だけを削るもので、自分の歯を長く保たせる意味でも非常に有用な治療法と考え、この治療に深く携わるようになっていました。」

「あとは、『色』ですね。現在は、コンピュータ制御により歯の修復物を設計・製作する『CAD／CAMシステム』がありますが、これですと、もともとのブロックに合った色で作るしかないわけです。決まったものの中から色を選ぶわけですから、患者さん1人ひとりに合わせるのにはどうしても限界があります。基本的に『CAD／CAMシステム』と同じく1日で治療が終わることも含め、ダイレクトボンディングには多くのメリットと将来性があると考えています。」

審美歯科とは自然美歯科

──先生はダイレクトボンディングを低価格で提供されていると聞いています。

「他院様と比べているわけではありませんが、出来る限り費用を抑えられるよう努めています。と言いますのも、お口の中にインレーが入っている方は、1つだけ、という方は少ないのです。ダイレクトボンディングで一歯を治すと、他の銀歯もお願いしますという方が少なくありません。その状況で1本だけきれいになっても、患者さんは『終わった』という気がしないでしょう。費用を出来るだけ抑えることで、お口の中が全部白い歯になったほうが満足度は高いのでないでしょうか。」

──先生の目標について教えてください。

「いかにして天然歯に近づけていけるか、ということを追求していきます。審美歯科＝白い歯というイメージですが、歯の色は人それぞれ。それを考慮せずに、ただ明るく白い歯を入れたところで、全体との調和に欠けることになります。審美歯科というより自然美歯科というコンセプトです。治療が終わり、鏡でご覧いただいた時に「どの歯ですか？」と患者さんから聞かれるほどのレベルに持っていかなければならないと思っています。」

先生からメッセージ

──最後に、先生からメッセージを

「ダイレクトボンディングは、まだまだ一般的な治療法とはなっていません。もう1つの選択肢があるということをみなさんに知っていただければ幸いに思います。ご興味がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。」