酒井 陽子 オーナー（Hula Hālau Pumehana（フラハーラウプメハナ）)のインタビュー

フラの奥深さに惹かれてインストラクターに

学生時代からずっとテニスをやっていて、年を取ってもテニスを続けていこうと思っていたんですけど、子育ての途中で腱鞘炎になってしまって。テニスに代わるライフワークになるものと、いろいろ探していたときにフラに出会いました。もともとすごく興味があったわけではないんです。さまざまな候補があったなかで、明るくあたたかい感じのするフラに惹かれたのがきっかけです。フラと同時にウクレレを習い始め、1年後くらいにフラとウクレレを両立できることからインストラクターの養成コースに進むことに。やればやるほど面白くなってしまい、フラの奥深さや素晴らしさを伝えたいという思いで、フラとウクレレを教え始めるようになりました。

レベル分けがないので休んでも振り替え可能

当スクールには、いわゆるレベル分けが存在しません。子どもだけは子どものクラスがありますが、それ以外は全クラス、どなたがいらしてもOKというスタイルで教えています。もちろんクラスによって午前中はママさん、夜は会社勤めの方が多いといった傾向はありますが、私の方では分けて考えていないので、いつでも振り替えができる、というのが特徴です。お休みすると1回無駄になっちゃう、ということもよくあると思いますが、休んだ分を別の日に振り替えできるので、わりと今までお仕事で諦めていた方、看護師さんや消防士さん、保育士さんなどお休みが安定しない方が多く来てくださっています。クラス分けがないので、どこのクラスもフレンドリーな雰囲気だなとも感じています。
初心者の方だとレベル分けしていないという部分に、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私のなかでは1人ずつ「この方はここまでできている」と把握できているので、同じ曲でもそれぞれのレベルにあわせたアドバイスをするようにしています。グループレッスンではありますが、マンツーマンに近いような形の指導ですので安心していただけると思います。

フラの踊り手はストーリーテラー

私は今、ハワイの先生に師事しているのですが、フラは趣味ではなくて人生だよ、という言葉があるくらい、総合的に見てすごく奥深いもの。フラの場合は、ハンドモーションが手話のようになっているので、ダンサーは踊り手でありながらお話を紡ぐものなんですね。ストーリーテラーとして存在するという考えなので、お話を知る必要もありますし、ハワイ語も勉強しなくちゃいけない。歌も踊りも覚えなくてはいけないのでやることはたくさんあるんですけど、そこが飽きない秘訣なのかなと。ハワイの歴史を知ろうと思って勉強すると、その当時日本はどうだったのかな？と日本のことにも目を向けるようになりました。そういったことを伝えながらフラを教えていると、もっと深く学びたいと思ってくださる方も徐々に増えてきて。それがうれしいなと感じています。フラは習い事だと捉える方も多いですが、フラはハワイの大切な文化。ハワイの先生が教えてくださることを私が学び、それを皆さんに伝えて、もっと広がっていけばいいなと。それが今後の目標です。

人生を楽しむならフラがおすすめ

お子さんから80代まで、幅広い年齢層の方にいらしていただいていますが、ボリュームゾーンは40～60代。私自身、フラを始めたのが遅かったので、年齢が上だからと悩んでいる方には「人生を楽しむのにフラは最適だよ」とお伝えしています。ただフラは、先生のまねをしていればうまく踊れるタイプのものではないんですよね。物語を理解し、どう表現するかというスタイルなので、見よう見まねの1回完結ではなく1曲を何回かに分けて丁寧に学んで積み重ねていくものなんだと思ってもらうと、続けていただきやすいのかなと感じています。同じお花でも匂いが漂ってくるようなお花のときもあれば、しおれそうな花をイメージして踊るときもあるので、その深さが面白くなってくると楽しめますね。
また、私が教えているフラはあまり無理な動きをせず、足の裏をしっかりと使って大地からエネルギーをもらって動くようなイメージなので、健康にもいいと感じています。手と足を別々に動かすので、認知症予防も期待できるのかなと思っています。

アクセスも便利で通いやすさも強み

意外と高津にフラをやりたいと思っている方がいて、びっくりしている部分もあるのですが、何かを学ぶという点においてやっぱり近さ、というのはすごく大事な要素なんだと感じます。振り替えもできるので、休んでしまっても大丈夫ですし、無駄なく楽しめると思いますので、まずはお近くの方に興味を持っていただけたらうれしいです。とはいえ、駅からも近いので遠くにお住まいの方もぜひ！フラにちょっとでも関心がある方なら大歓迎です。人生は楽しまなきゃ損ですから。「どうしようかな」と悩んでいるうちに日にちが経ってしまうこともありますが、一歩踏み出してみれば楽しいことに出会えると思います。

※上記記事は2023年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。