三輪内科おなかクリニック 三輪 純 院長 JUN MIWA
東海大学医学部医学科卒業。国立国際医療センターで消化器科に籍を置く。東芝病院で内視鏡部部長兼消化器内科専門部長を務める。2021年7月2日に『三輪内科おなかクリニック』を開院。
東海大学医学部医学科卒業。国立国際医療センターで消化器科に籍を置く。東芝病院で内視鏡部部長兼消化器内科専門部長を務める。2021年7月2日に『三輪内科おなかクリニック』を開院。
父は医師で、私の母校でもある東海大学で教授を務めていました。幼い頃から父の期待は感じていたものの、私は父とは別の道に進もうと考えていました。今考えると未熟だったのかもしれません。でも内心は医師になりたかたのです。だって、この仕事は面白いですよ。これだけ直接的に人のためになる仕事ってそうはないと思います。開業を思い立った理由もそうでした。
病院に長く在籍し、ポジションが上がってくると、医者の本来の仕事は減ってくるんです。委員会や会議やらに追われて、患者さんと話したり、重症の方を手がける機会も減ってきます。そこで原点に立ち返りたいと思い、2021年7月に念願のクリニックを開院するに至りました(東急田園都市線「高津駅」より徒歩8分、「溝の口駅」より徒歩10分)。
この地域には住まいも近く、土地勘がありました。同時に、もうずいぶん前からこの辺りにはクリニックが少ないという状況に気づいてもいました。せっかくならば、歓迎される場所で皆さんを診たいと考えていましたし、縁あってこちらに場所を得られたことはとても幸運なことと思っています。
消化器内科の医師として長らく勤務医を務めていたものですから、専門はおなかということになりますが、可能な限り全身的に拝見していきたいと考えています。もちろん診れる範囲はあります。おなか以外のことでより高度な医療が必要と判断した場合には躊躇なく専門の先生をご紹介するとともに、診れる範囲をしっかり拝見してまいります。
語弊があるかもしれませんが、おなかだけを診ていても仕方がないのです。例えば、90歳を超えて毎年胃カメラを受けにくる方がいらっしゃいます。ご本人が希望されるのであればそこは話し合いが必要ですが、その中に「やらない」という選択肢も併せて考えるべきと思うのです。全人的医療という言葉がありますけども、その方の年齢や状態、心情も併せてトータルで診させていただければと思っています。
基本的に上下部内視鏡は、鎮静剤を投与しつつ実施することになります。投与量や効き具合により、眠った状態になったり、あるいは意識があって受け答えができるけどもボォとしたような状態となります。意識下鎮静と言いますが、目指すところは後者です。実は眠った状態では一定のリスクが生じます。投与量が多すぎますと、血液中の酸素量が低下したり、循環器系に問題が起きたりする可能性がありますから、特にご高齢の方には注意が必要です。「車で帰りたい」といった理由で鎮静剤を望まない方もいらっしゃいます。そうしたニーズにも柔軟に対応していきたいと思っています。
「検査の目安を教えてください」と良く質問を受けるのですけども、人それぞれですとお答えしています。胃カメラの場合、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感染していなければ、ほとんど胃がんのリスクはありませんから、この場合は検査の必要はないと考えていいでしょう。しかし、感染している、あるいは過去に感染していたという方は1年毎の内視鏡検査をお勧めしています。ピロリ菌の除菌治療を受けたからといって、それまでのリスクがゼロになるわけではありません。少し雑な言い方かもしれませんが、今日たばこをやめたからといって肺がんのリスクがゼロになるかと言えばそうではないわけで、同様に過去にピロリ菌に感染していれば、リスクの積み重ねは防ぎますが、リスクがなくなるわけではないということを覚えておいていただければと思います。
大腸カメラの場合、ポリープが見つかった方は定期的な検査が必要です。しかしこれも一律ではありません。例えば、ポリープを切除しても毎年出てくるようなタイプの方は1年毎の検査が必要になりますし、仮に3年間、ポリープが見つからないようであれば、検査の間を徐々に伸ばしていっても支障はないでしょう。
この分野もどんどん新しい知見が出てきています。十年一日、同じ診断を続けるわけにはまいりませんし、常に情報をキャッチアップし、診療に生かしていかなくてはなりません。技術もしかりですが、私自身、今がピークと思っていませんし、これからまたピークを迎えていくと自分で自分に期待しています(笑)。
これまでも潰瘍性大腸炎やクローン病等、難病に指定されている炎症性腸疾患の診療に力を尽くしてまいりました。そしてもう1つ力を入れてきたのが、過敏性腸症候群や機能性ディスペプシアといった機能性疾患です。機能性疾患は明確な病変が見られないにもかかわらず、便秘や下痢、胃痛や胃もたれなどの症状が継続的に起こるものです。ストレスが呼び水となって起こると考えられていますが、そのストレスはことさらに強いものとは限りません。そもそも、生きていること自体が人にとってはストレスなわけで、誰にも起こりえることなのです。治療の方向としては、お薬の力も借りながら、考え方も少しずつ変えていき、ゆっくりと回復を目指していくことになります。近年、この疾患で悩まれている方は大変多くなっており、そうした方々の支えになっていければと思っています。
おなかのことについてはどうぞお任せください。それ以外のこと、高血圧や高脂血症などの生活習慣病も丁寧に拝見していきます。1人ひとりの方をトータルで、オーダーメイドで診療をおこなっていきますのでお気軽にご相談ください。
※上記記事は2021年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
※新規登録またはログインすることにより、高津区.jpの利用規約、およびプライバシーポリシーに同意したことになります。