二坪食堂(フタツボショクドウ) 阿部 まりこ オーナー&市野瀬 沙紀 店長 MARIKO ABE&SAKI ICHINOSE
溝の口エリアにある「二坪喫茶 アベコーヒー」の2号店として、シェア型複合施設「one」の1階にオープン。季節の食材や薬膳・発酵・スパイスを使ったどんぶりご飯とこだわりのスペシャルティコーヒーを提供するコーヒースタンド。(東急田園都市線 溝の口駅、JR南武線 武蔵溝ノ口駅より徒歩約5分)
溝の口エリアにある「二坪喫茶 アベコーヒー」の2号店として、シェア型複合施設「one」の1階にオープン。季節の食材や薬膳・発酵・スパイスを使ったどんぶりご飯とこだわりのスペシャルティコーヒーを提供するコーヒースタンド。(東急田園都市線 溝の口駅、JR南武線 武蔵溝ノ口駅より徒歩約5分)
【阿部 まりこ オーナー】
「二坪食堂」は、大山街道沿いにある「二坪喫茶 アベコーヒー」の2号店です。「二坪喫茶 アベコーヒー」は、築90年の診療所を改築したコミュニティースペースの一画になるんですけど、その診療所をリノベーションするときに街の人とのコミュニケーションを取る窓口としてコーヒースタンドが欲しいと、そこを管理運営する担当の方からお声がけをいただいたことをきっかけにオープンしました。それが2017年12月で、その2年後に再び同じように建物をリノベーションしてコワーキングスペースを作ることになったので「何かやりませんか」と。1店舗目がコーヒーとコッペパン、軽食だけなので2号店はご飯が食べられるお店にしようと、季節の食材を使った身体に優しいどんぶりとスペシャルティコーヒーのお店として2020年10月にオープンしました。
【阿部 まりこ オーナー】
「二坪喫茶 アベコーヒー」をオープンするまでは、広告制作会社で働いていたんです。それまでもコーヒーは好きだったんですけど、本当に趣味のレベルだったのでオープンが決まってから、改めてコーヒーの勉強を始めました。それまではキャンプ場とかで適当に豆を挽いて、適当にコーヒーを淹れて「アベコーヒー」なんて言ってたんですけど、今思ったら信じられないくらい薄いコーヒーを出してたなと思いますね(笑)。でも、いつか人が集まる空間、コミュニティーが生まれる空間を作りたいとは考えていたんです。「おばあちゃんくらいになったらやりたいね」と言ってたので、それがだいぶ早まった感じですね。
【市野瀬 沙紀 店長】
5年ほど前からコーヒー屋さん、バリスタで働いていたんですけど、たまたま縁があって知り合った阿部さんから「店長をやらない?」と声をかけていただいたのがきっかけです。ちょうど次のことを何かやりたいなと思っていたタイミングでもあって。お店を立ち上げるといったようなことにも挑戦したいと思っていたところだったので、「やる!」と即答したのを覚えています。
【阿部 まりこ オーナー】
「二坪食堂」という名前の通り、すごく小さなお店です。1日に作れる量や種類が限られてくるため、どんぶりメニューは1日1品。3~4日おきにメニューが変わるといったスタイルで提供しています。どんぶりのレシピは知り合いの料理研究家の方などにお声がけして、季節の食材と薬膳、発酵、スパイスを使った身体に優しいものを作っていただいています。個人的には、お店には自分の好きなものしか置かない。自信を持って提供できて、愛が伝えられるものだけを取り扱う、と決めています。また、スタッフにも伝えていることですが、お客さまのことをお客さまと思わないように、というのもこだわりの一つです。お客さまではなく、自分の大事な人、お父さんやお母さん、おばあちゃんが来てくれたときのようにもてなしてほしい。そういう気持ちで対応すると、やっぱり丁寧さが出てくるんですよね。当店にはマニュアルはないので、そういった気持ちで来てくださった方一人一人に向き合うように心がけています。
【市野瀬 沙紀 店長】
自分のこだわりというよりも、どんなものがあればお客様に喜んでいただけるかを考えています。コーヒーについては常に何種類か用意していて、私がセレクトしています。私たちの扱っているスペシャルティコーヒーは市場の中でトップ品質のもので、風味の豊かさ、産地や処理方法による個性を楽しめるのが特徴です。まだ馴染みのない方にも、自分の好みを見つけたり、その日の気分や時間帯に合わせてコーヒーを選ぶ楽しさを味わって頂けたらと思っています。
【市野瀬 沙紀 店長】
オリジナルの「食堂ブレンド」はぜひ飲んで頂きたいです。ブレンドは味が濃く、ミルクを入れても楽しめるものが多い印象ですが、食堂ブレンドは香りの良さと果実のような酸味が特徴。当店のどんぶりはスパイスや薬味が効いていて一癖あるものが多いので、食後に口の中をさっぱり流せるよう、また、仕事の途中の気分転換になるようブレンドしました。コワーキングスペースに併設されているスタンドなので仕事中に飲む方にも満足していただけるよう、冷めても美味しいこと。温度帯によって変化していく味もスペシャルティコーヒーの楽しみのひとつです。エグみがでないようにレシピを組んでいて、朝買ったものをお昼に飲んでも嫌な味は出ないんじゃないかと思います。仕事や家事の合間のコーヒーとしてとても相性が良いのでぜひお試しください。
【阿部 まりこ オーナー】
2号店のお話をいただいたときに、私が一人で2店舗に立つことはできないからどうしようかなと悩んだんです。そんなとき、誰か任せる人がいないかなとポンと顔が浮かんだのが店長の市野瀬でした。私とは全然性格が違うんですけど、なぜか気が合うんですよね。コーヒーへのこだわりはもちろん、お客さまへの向き合い方など信頼できる部分しかないので、全てを任せています。和菓子屋さんやお花屋さんとコラボするイベントを実施するなど、彼女がいろいろ企画してくれるので、この店が今後もっといろんな意味で地域に密着したものになるのではないかなと思っています。
【市野瀬 沙紀 店長】
「どういうお店なんですか」というのはオープン以来聞かれ続けてきました。通りからみるとコワーキング専用のカフェに見えたり、中に席があるのか分かりにくいんです。興味はあるけどよくわからないし…という方のきっかけとして、また、公民館のように人の集まる場所になったら良いなという思いから、毎月何かイベントを企画しています。ご縁のできた方に1日限定で料理を提供してもらったり、お花屋さんのポップアップストアや、先日は友人の和菓子作家さんの和菓子イベントをしました。今後はこの二坪を少し飛び出して、お店の入っているビルのエントランスをお借りして小さなマルシェをしようかと考えています。
【阿部 まりこ オーナー】
溝の口って、女性が一人で一息つける場所が少ないなと思っていたんです。一人でふらっと入れて身体に優しいものを食べられるお店を、という気持ちも「二坪食堂」には込めています。コワーキングスペースにあるので、オフィスワーカーだけのお店と思われがちですが、近所の方がちょっと一休みしたいとき、今日の夕飯さぼっちゃおうかなと思ったときに使っていただけたらうれしいです。どんぶりメニューは添加物も使っていないですし、冬だったら肺を温めるものや免疫力を高める食材を使うなど、安心して食べていただけるものを提供しています。夜はまた違う方にお任せして「二坪酒場」という立呑み営業も行っていますので、お時間問わず気軽にいらしてみてください。
【市野瀬 沙紀 店長】
近隣にお勤めの方からご家族まで、幅広くご利用頂いていると感じています。コワーキングスペースの中ですがベビーカー利用の方もいらっしゃって、お子さんが寝た隙にちょっと一息、という使い方も。お仕事や家事・育児など忙しく過ごす中で「あ、二坪さん行こう」とふらっと立ち寄って、少しおしゃべりしたり気持ちをゆったり持ってもらって、来た時よりちょっと前を向いて帰っていけるような場所を目指しています。日常の中に馴染めたら。一日の中でいつ来ても良いように、何時までに行かなきゃと急かすことのないように、ランチタイムなども設けていません。以前この場所は永く愛されていた文房具屋さんでした。そのお店のように街の風景となれたらと思います。
※上記記事は2023年3月に取材したものです。
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