田山獣医科病院田山 正一 院長
PROFILE
大学卒業後、父のもとで診療をスタート。現在は半世紀あまり続く診療所を引き継いで、動物たちの健康を見守っている。
大学卒業後、父のもとで診療をスタート。現在は半世紀あまり続く診療所を引き継いで、動物たちの健康を見守っている。
獣医師であった父の背中を見て、ということです。母の育て方も、父の後を継ぐのが当然という教育だったんです(苦笑)。そうした期待なり雰囲気を子供ながらに感じていたんです。ただ、今となってみれば、自分は決して後悔してないと言えますし、良い道に導いてもらったと母に感謝をしています。
もう自分の中にしか父は存在しないんだけど、今でも父を意識することはあります。父の教えに恥じぬ、自分の良心に恥じぬ真っ当で正直な医療を続けていきたいと思っています。
人の命に限りがあるように動物にも寿命がある。しかも多くの動物は人のそれに比べてサイクルが非常に短い。そのことを知った上で家族の一員として迎えていただきたいと思いますし、我々獣医師は限りある命に対して精一杯出来ることをやるしかないと思っています。
体温を測り、聴診をして、触るというのが基本です。それを丁寧に誠実におこなうということに尽きると思います。
もう1つ大事なのは“そうだ”と決めつけないこと。
「先生、何ですか?どこが悪いんですか?」と性急な飼い主さんも多いのですが、診てすぐにわかる症例というのは重症の場合が多く、逆に珍しいことです。
最初の印象だけを頼りに予断を抱いてしまえば、治療が思わぬ方向に向かう危険性もあります。診断に関しては様々な検査を含め、いろいろな可能性を検討し、飼い主の方にその都度、丁寧に、そして正確にお伝えすることが大事なことだと思っています。
自然に飼うことが重要なんです。犬は犬であって猫は猫だということ。人間扱いをせず、特別なことをしないということです。もちろん、皆さんが家族の一員としてワンちゃんやネコちゃんを飼われていることは理解出来ますが、家族の一員であっても人間ではないということをおわかりいただければと思います。
日頃から地域の皆さんにはお世話になっております。何かと至らないかもしれませんが、何か異常があれば、遠慮なく来院されて、お気軽に相談していただきたいですね。
※上記記事は2011.9に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
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